教育長ブログ

文科省→起業→熊本市教育長

なぜ「〇〇教育」は減らないのか。

教員の働き方改革の議論で、学校には「〇〇教育」が数多くあり、それが多忙化の一因となっているという指摘があります。しかし、実際には「〇〇教育」はなかなか減りません。なぜでしょうか。

実は、減らないのには明確な理由があります。それは、国会で「〇〇基本法」ができ、それに基づいて「〇〇基本計画」ができ、それらの中に「学校で〇〇教育をやる」と書いてあるからです。こうした「〇〇基本法」や「〇〇基本計画」が平成以降に激増しているので、「〇〇教育」も増えているのです。法律や国の計画に書いてある以上、勝手にやめるわけにはいきません。

「〇〇基本法」を作る時には、とても大事なテーマなので国を挙げて取り組む必要がある、ということで立法されるはずです。その際には、各分野でできることは何があるか、と当然考えます。すると「学校で子供の頃からそうした意識を育むことが大事だよね」という思いは、誰でも持つはずです。その結果、新たな「〇〇教育」が誕生します。全てが善意に基づく、非の打ち所がないプロセスです。

しかし、そのどこかを変えなけえれば「〇〇教育」は増える一方で、減ることはありません。国の関係者の皆様にはぜひ、この構造自体を変えることに取り組んで頂きたいと思います。

とはいえ、「〇〇基本法」や「〇〇基本計画」を作っておきながら、そこに誰でも思いつく「〇〇教育」を入れないことは、とても勇気のいることだと思います。ましてや、既に書いてある「〇〇教育」を削ることは、その分野にとって大きな後退であり、もっと勇気がいるでしょう。それらが無理ならば、「〇〇教育」のための人や金を十分につける、というのも一つの解決策かもしれません。