選挙の時に発行される「選挙公報」。この掲載順は抽選で決まるため、候補者ならば、できるだけ最初のページに載りたいと思うはず。では、本当に1面に載ると当選しやすいのだろうか。それとも、実は載る場所と当選率は関係ないのか。今回の統一地方選挙の結果で検証してみた。
使ったのは、4/26に行われた東京都の区議会議員選挙(区議選がなかった足立区・葛飾区を除く21区)の選挙公報。区議選は、国政選挙や首長選挙に比べて候補者数が多い(=選挙公報のページ数も多い)ため、検証には最適と思われる。
21区あわせて、候補者1135人、当選者817人だったこの選挙。公報の掲載ページ別に当選率を調べてみた。選挙公報のページ数は、区によって4ページから10ページと幅があるため、1面、2面、3面、4~9面(最終面でないもの)、最終面、と区分して調べたところ、以下のような結果となった。
いや、思った以上にはっきりとした結果...(^^;
一番当選率が高いのは1面で、約8割。次が最終面。そして、2面、3面、と下がっていき、「真ん中のほう」のページは最も低くて6割ちょっと。選挙公報を手に取った人が、まず1面を見て、1枚めくって、で真ん中の方を飛ばして最終面。という見方が目に浮かぶような結果となった。
1面を除けば、最終面が意外と穴場のようだ。他のページに比べて候補者数が少ない(ずっと12人ずつで最後は10人など)ので、一人一人が目立ちやすい。また、最後のページなので見る時間が長く、記憶に残りやすいのかもしれない。
候補者からすると、選挙公報の場所で一喜一憂するなんてカッコ悪いかもしれないが、そうも言っていられない結果となった。また、この結果を見ると、選挙公報を見て(隅々までではなく、流し読みして)誰に投票するか選んでいる人は意外と多いのかもしれない。選挙公報の重要性と、選挙の際の「運」の大切さがわかる結果となった。