教育長ブログ

文科省→起業→熊本市教育長。45歳。悪性リンパ腫サバイバー。

大江浩光著『わかる!特別支援教育のリアル』を読みました。

 

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鹿児島の実践家、大江浩光先生から、ご著書『わかる!特別支援教育のリアル』をご恵贈頂きました。教員だけでなく保護者向けの書でもあるので、読みやすく、かつ、具体的・実践的に書かれています。

本書の中で、大江先生は、特別支援教育においてつける力は「社会の中で自立するための力」であると明確に示し、そのために「結果にこだわる」という姿勢を貫いています。

その具体例が圧巻でした。「私のクラスに在籍期間が半年以上たった子どもは、全員指を使わないで暗算で1.5秒以内に繰り上がりのある足し算や繰り下がりのある引き算ができる」といいます。

本当かな?と一瞬思いましたが、直後に「繰り上がりのある足し算の指導法」について「私は約11種類の方法で指導している」といわれると、うむむ...プロとはそういうものか...と唸るしかありません。

私自身も、ある程度は教育行政のプロだと思って仕事をしているわけですが、では日々の仕事の場面で、「この場合は11種類の方法があります。その中で、今回はこれが最適です。」なんて言えるか、というと、とても無理です。そこまで自分の仕事を体系的に整理して、明快に説明できるというのは、並大抵のことではありません。

というわけで、さらっとものすごいことが書いてある、プロフェッショナリズムの真髄に触れることができる書でした。