教育長ブログ

文科省→起業→熊本市教育長。45歳。悪性リンパ腫サバイバー。

住田昌治著『カラフルな学校づくり』を読みました。

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住田昌治著『カラフルな学校づくり』を読みました。

最初は、表紙の雰囲気から、本当に校舎の壁や教室をパステルカラーに塗ったりする話かと思いましたが、全く違いました。ESDに学校全体で取り組むことを通じて、学校自体を元気で持続可能なものにしていった実践が書かれています。

「ESDは特別なこと、新しいこと、今までと違うことを増やすのではなく、今までやってきたことを止める、減らす、削ることだととらえてほしいのです。」(p.61)

という部分は目から鱗でした。確かに、持続可能な社会を作るためには、今までやりすぎてきたこと(例えば、過剰な生産や消費など)を止める、減らす、削る、という取組が必要です。そのことから考えれは、持続可能な学校を作るためにも、同じことが言えるはずです。

「『話を聞く、認める、褒める、信じて任せる』、この教師の姿勢が、いいクラスをつくります。(pp.86-87)

これも当然のことなのですが、熊本の教育の現状を考えると重い指摘です。「認め、ほめ、励まし、伸ばす」というのが、私が熊本県教委にいた時代から変わっていない熊本の教育指針なのですが、考えてみれば、これらはすべて教師主導です。これに「任せる」が入ってはじめて、子供の主体的な活動が生まれます。

この、子供に「任せる」が圧倒的に欠けているのが熊本の学校の大きな問題点であり、これからの主要な改善点であると改めて感じました。

さらにいえば、「現場に任せる」「教師に任せる」だけでは「子供に任せる」ことにはならない、というのも、この2年間で強く感じてきたことです。むしろ、「現場の代表」という顔をしている校長先生方は、ほぼ反射的に「子供に任せる」ことに反対します。その反対を抑えてでも「子供に任せる」という癖をつけていく必要があると考えています。