文科省通知の読み方
新型コロナウイルス対策に関連して、連日のように文科省からの通知が発出されています。教育委員会や学校の皆様も、日々どんな通知が出てくるのか、気になっていると思います。
しかし、文科省の通知は、その読み方を知らないと、一言一句に過度に振り回されてしまいます。すると、文科省が意図している以上のことを読み取ってしまい、「そんなの無理だ」とか「そんなのは国の仕事ではない」などと、無用の反感を持ってしまうことにもなりかねません。
実は、文科省の通知は、説明、修飾、例示が多く、「絶対にやってください」という部分は、全体の分量からするとさほど多くありません。通知を読む時のルールを知った上で読めば、だいぶ精神的に楽になるのではないかと思います。
(文科省通知を読む時のルール)
〇「など」「例えば」「たり」→ 例示なので、別のことでもいい。
〇「等」→ それだけでなく、別のものも含む。
〇「場合には」「必要に応じて」→その場合にやればいい。
〇「踏まえ」「留意し」→お説教や参考情報なので、わかっていればいい。
〇「可能な限り」→できるだけやればいい。
このルールに沿って、4月21日の通知を例に、「絶対にやってください」という部分だけを示し、あとは黒塗りにしてみました(都道府県教育委員会は、指定都市教育委員会は、など、それぞれに宛てて書かれている部分は、都道府県を選んでいます)。
かなり黒塗りなので文科省の人には怒られそうですが(笑)、実際に、いつも私が通知を読んでいるイメージはこれに近いです。黒塗りの部分は、参考やら説教やら例示、または特定の場合を想定した記述です。それらも、もちろん読みますし、できているか確認はしますが、常にやるべき事項だとは捉えません。
こうしてみると、どんな場合にも絶対やれ、という部分は意外と少なく、そして当たり前のことが書いてあるのではないでしょうか。7ページ目以下はそもそも参考なので省略します。
原文はこちらにありますので、見比べてみてください。
https://www.mext.go.jp/content/20200421-mxt_kouhou01-000004520_6.pdf