教育長ブログ

文科省→起業→熊本市教育長。43歳。教育長の仕事をしながら、考えたことを書いてみます。

3年でできないことは5年あってもできない

先日、市立学校の全校長・園長先生方に「教育長講話」という偉そうなタイトルの話をする機会がありました。そこで、こんな感じの話をしました。

私が理想と考えるのは、色々な学校で色々な取組が行われている状態であり、その中で良いものがあれば周りに取り入れられていくという状態。

なので、校長先生方には、自分がやりたいことを思い切りやってほしい。どうも先生方は、出すぎないようにという気持ちが強いように見えるが、そういう考えはやめてほしい。

この前ある校長から、「校長は3年で変わってしまうので、やりたいことができない。5年位やらせてほしい。」と言われたが、甘ったれるんじゃない。3年でできないことは5年あってもできない。
私の教育長の任期なんて、1年半(前任者の残任期間)しかない。次の任期の可能性はあるけれど、何の保証もない。それでも精一杯やろうと思っている。

先生方は、文科省の課長が「任期が2年しかなかったから、やりたいことができなかった」と言ったら、どう思うのか?

それに比べれば、3年あったら立派なもんでしょう。だから皆さんには、校長の任期のうちに、自分がやりたいことをやり切っていただきたい。

何かを一律にやれと言ってるわけじゃない。自分のやりたいことをやれと言ってるんだから。それができなければ、校長失格だ。

皆さん30何年も教員をやってきて、色々なことを考えてきたんでしょう。やりたいことはきっとあるはず。どうか、それを3年間で形にして下さい。

言い方はもっと優しかった(はず)ですが、要旨はこんな感じです。

翌朝、ある校長先生からメールが届いていました。それは、3年では短いから5年にしてくれと言った、あの先生からでした。

きっと、勝手にネタにしたのを怒っているんだろうなと思いきや、そうではなく、「一生忘れない 教育長講和でした」というタイトル。

そして、「残りの任期のなかで、できることを精一杯やらなくてはと思いました。具体的にすることも見えてきました。言葉の力は、やはり大きいなと思いました。」と書いてありました。

そのメールだけでも、話をした甲斐があったなと思いました。一人の先生からでも、少しずつでも、熊本の教育が動いていけばいいなと思います。