教育長ブログ

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フレデリック・ラルー著『ティール組織』を読みました。

フレデリック・ラルー著『ティール組織』を読みました。

組織の意思決定というと、まず思い浮かぶのはトップダウンボトムアップかという話です。しかし、それはどちらもピラミッド型組織の中での意思決定の方法で、情報の流れる向きが違うだけ。トップとボトムがあって、トップが最終決定するという点は変わりません。

本書で取り上げている「ティール組織」は、組織図もなく、予算も計画もない、自主経営の組織。そんなの組織かよ、とも思いますが、考えてみれば、国の経済全体では、中央集権の計画経済が非効率だったというのは周知の事実なのに、企業の中を見ると、今でも中央集権の計画経済なわけです。五ヵ年計画を作って早期達成するぞ!というのはまさにソ連と同じやり方です。

それよりも自由市場に任せましょう、企業の中でも、というのがティール組織だと理解しました。実際、そうやって高いパフォーマンスを発揮している企業がいくつもあるということ。ただ、理屈ではわかっても、実感として理解するには、実際にそうやって動いている組織を見ないと難しいなとも思います。

それにしても、長いです。600ページ近くの大著です。ここまで長くなくても、言いたいことは言えるのではないか...というのも偽らざる感想でありました。

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