中村高康著『暴走する能力主義』を読みました。
タイトルから想像する「能力主義が行き過ぎて困っちゃう」という内容ではなく、「能力主義が代案もないまま批判されすぎて困っちゃう」という本。
「これからの時代は○○力が必要」といった能力観が次から次に出てくるという現象自体を分析した書です。そういう意味では、『迷走する暴力主義』というタイトルの方がより適切だろうと思いました。
キー・コンピテンシーも非認知能力も「陳腐」の一言でバッサリ。で、どうするの?という代案は本書を読んでも出てこないのですが、それを目的にした本ではないのでしょう。